木を由来とする新しい素材で
新たな市場を切り拓く
M.A.
研究・開発系
入社理由は?
就職活動では、「身の回りにある製品」の開発に関わりたいという思いを胸に、食品・日用品・パッケージ・素材・化学メーカーなど、いろいろな業界を見ていました。日本製紙を選んだ理由は、面接を通して体験した一人一人の話に丁寧に耳を傾けてくれる姿勢に、「ここなら自分の意見を出しながら、のびのびと働けそうだ」と思ったからです。また、元々私が興味を持っていた食品分野をはじめ、日用品やパッケージなど幅広い分野に挑戦できる点も魅力的でした。入社時の配属に限定されることなく、柔軟にキャリアを築いていけそうだと感じました。
仕事のどこが好き?
私が所属する富士革新素材研究所は、良い意味で“おしゃべりな人”が多く、社員同士が気軽に声を掛け合う雰囲気があります。入社する前は、研究職というと黙々と一人で仕事を進めるというイメージを持っていましたが、まったくそうではありませんでした。日常的に意見交換が活発に行われています。私は、過度に静かな環境よりも、適度な会話があるほうが集中力を発揮できるタイプです。コミュニケーションにあふれた文化のなかで、自分のテーマに取り組むことができる、そんな環境が自分に合っていると感じます。
仕事内容
食品、化粧品に使われる体に優しいセルロースナノファイバー(CNF)
現在の研究テーマを教えてください。
セルロースナノファイバー(CNF)を用いた研究開発に取り組んでいます。セルロースナノファイバー(CNF)とは、木から採れる繊維(セルロース)をナノレベルまで細かくほぐした、新素材です。私が担当しているのは、カルボキシメチル(CM)化CNFと呼ばれるタイプで、食品や化粧品向けに「セレンピア®フード」「セレンピア®ビューティ」として、他社に先駆けて日本製紙が製品化しています。CM化CNFの特徴は、人体に対して安全な点と、少量の添加で高い増粘効果を発揮できる点です。特に一般的な増粘剤とは異なり、繊維が水中に残ることで、独自の機能性を発現します。食品分野では、どら焼きの生地やあんこ、ドーナツのクリームなどに使用されており、気泡安定性や保水性に貢献しています。その他、食感や日持ちの向上など、多岐にわたるメリットを提供できる素材です。
日本製紙のCM 化CNFを当たり前の素材に
研究は、どんな流れで進められるのですか。
私たちの研究活動は、営業や工場が起点となるケースが多くあります。営業からは「食品メーカーのお客さまからこんな相談があった」「最近こんなニーズが増えている」といったニーズが寄せられ、工場からは「生産現場では、こんなことに困っている」といった課題が共有されます。それらの情報をもとに「もっとお客さまが使いやすいセレンピア®」「日本製紙の工場でもっと安定的に生産できるセレンピア®」を目指して、実験や分析を積み重ねています。また、研究者である私が発見した課題に取り組むケースもあります。
研究者としてどんな目標を持っていますか?
日本製紙のCM 化CNF を食品・化粧品分野で「当たり前に選ばれる素材」にしたい。そのための機能強化に取り組むとともに、CM 化CNFの優位性をさらに磨いていきたいと思っています。自分自身としては、CM 化CNFに関する“歩く辞書”のような存在を目指しています。新素材ということもあり、社内外に散在している状態のCM 化CNFに関する技術情報を整理し、「まずはM.A.に聞いてみよう」と頼られる存在になれるよう、日々知識を深めていくつもりです。
仕事で面白かったこと
手探りのスタート、それでも研究成果をまとめきる
担当する研究ならではの醍醐味を教えてください。
CM化CNFは新素材ですから、参考になる前例やノウハウがありません。配属後初めて任されたテーマとして、CM化CNFを食品の新しい分野に応用する基礎研究を担当したことがありますが、何もかもが手探り。保存状況によって風味が損なわれる仕組みや、適切な評価方法など、分からないことばかりでした。上司や先輩に相談しながら試行錯誤を重ねて、なんとかCM化CNFの効果を示す客観的なデータを得ることができました。研究の成果が実際の提案につながり、お客さまの関心を集められた時は、それまでにない達成感を味わうことができました。
オフの日は?
音楽フェスやライブツアーに参戦。思いきり声を出しています。平日開催のライブもありますが、入社時から年休が多く、休みを取りやすい環境なので無理なく出かけています。また最近は編み物にも挑戦中。花束ブランケットやニット帽、手袋など、毛糸を編んでいる時間は、心が安らかになります。
※社員の所属やインタビュー内容は取材当時のものです